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AnimeExpo2023にクリエイター陣が参戦!イベントレポートを公開!

アメリカ・ロサンゼルスにて開催された「AnimeExpo2023」に、原案のヨコオタロウ、監督の瀬下寛之、シリーズ構成・脚本のじん、キャラクターデザインの大久保篤、プロデューサーの大槻林太郎が参戦。「+Ultra」パネルでは朝10時という早い時間にも関わらず多くの観客が集結。早くもゴローのコスプレで参加するファンも。

イベントが開始し登壇者が登場するも、ヨコオタロウがいつもかぶっている“エミールヘッド”とは違う姿で登場。泥酔したフジテレビの森プロデューサーがLAの街で紛失し、モニターにはヨコオタロウに謝罪をし、代わりのマスクを探す様子がモニターに映し出され会場は笑いに包まれました。


そして、フェティッシュ・バトルロワイアル感満載の最新のPVが解禁。

企画の成り立ちについて、スロウカーブの大槻プロデューサーは「ヨコオさんとどうしてもお仕事を一緒にしたいが、多忙な方なので、まずは月1飲むくらいならというところから始まりました。」と企画スタートのきっかけが飲み会であったことを明かす。

原案のヨコオタロウは「飲み会をむりやり企画の場に変えていったスロウカーブがいかれているだけです。」と会場の笑いを誘い、『カミエラビ』というアイデアが生まれた流れについては、「瀬下さんと1年くらいかけて練り上げたプロットをじんさんに託すと、全然違うものになっていて、じんさんは僕のことが嫌いなのかな?って思いました。(笑)でも、じんさんは自分で書いたプロットも次の会議ではまたぶっ壊していて・・・この人はずっと壊し続ける人なんだと思い、それを瀬下さんと止める仕事をしていました。でもじんさんはグッドガイです。真正面からぶつかってきてくれて、クリエイティブについてとても良い話ができて、このチームは、とても刺激的で楽しかったです。」と語った。

瀬下寛之監督は、今作での仕事について「飲み会がいつのまにかお酒を飲む企画会議になっていて、ヨコオさんのアイデアが生まれて、それを壊していくじんさんがいて、僕の仕事はそのばらばらなピースをまとめていくことでした。途中で何度も辞めるって言いました(笑)。次第に1つのものを作っていく感覚があり、僕自身もこれまで作ったことのないクレイジーなものができて、本来交わることのない強い個性がコラボレーションできたのは、飲み会から始まったからこそだと思います。」

脚本のじんは、ヨコオさんの原案をシナリオにすることについて、「途中から参加する立場で、プロデューサーからヨコオさんのアイデアをまとめてほしいと言われ、ヨコオさんをびっくりさせるものを出そうと思いました。壊した方が面白くなるんですよね(笑)それでも何度も悩んで書き直していく中で、みんなにいいね。と言ってもらえるものになりました。」

「僕は今日デストロイヤー的扱いな感じでしたが(笑)もちろんヨコオさんたちの素敵な要素はそのままに、かっこよくてかわいく、刺激的な作品になっています!SNSでたくさん拡散してください!」

キャラクターデザインの大久保篤は、今作のキャラクターデザインを担当した経緯について、「僕も飲み会に誘われて、このおじさんたちと酔っぱらってる間にキャラクターデザインをやることになりました。一番最後にチームに入ったので、ちゃんとやろうとデザインを描いたら、瀬下さんにちゃんとやらなくて良いと言われて、この人達は何を言ってるんだろう、近づきたくないと思いました。(笑)今回のLA旅でやっとこのチームの事がわかったのですが、やっぱりクレイジーです。僕はお客さんと同じ立場から楽しみたいです。一緒に楽しみましょう!」と締めくくった。


さらに、13時からの「THE ART AND MEDIUM OF STORYTELLING」にも登壇。

一言で自身のクリエイティブを表すなら?という質問には、

ヨコオ「全部嘘です。」瀬下「全部嘘です。」じん「愛です。」大久保「死です。」という謎の連携感で会場には笑いが起きるスタートとなった。


音楽家でもあるじんに、シナリオを書く際には音楽に影響されているか?という質問には、

「音楽家とシナリオライター、2つの仕事をしていて、音楽はパッション、シナリオは冷静さが必要。頭だけでなく、フィジカルを使うフェンダーのテレキャスターを弾くのが好きで、そこで湧き上がってくる感情を思い出しながら作業しています。」

瀬下寛之へ理想的なCGのクリエイティブは?との質問には、

「CGと出会って、とにかくCGが大好きで長編を作りたかった。作画に比べて欠点もたくさんありますが、死ぬまでCGでアニメを作っていきたい。」

ヨコオへは、手がけるゲームではネガティブな感情が刺激されることが多いが、それはヨコオさんにとって重要ですか?と聞かれると

「大事なのは意味がある体験をお客さんに届けたい、ということ。なんでネガティブな要素が多いのかと聞かれると、それは『アベンジャーズ』には出てこない展開だからです。お客さんに新しいことを提供したい、それがたまたまネガティブだったということです。」

キャラクターのコンセプトについて問われると、

じん「みんなすごくいい子です。本編を見て頂ければわかるのですが、いい子たちしかいないはずなのに、いいことが起きるわけじゃない。そういったところが今回やりたかったスタイルです。」

大久保「カミエラビは内面が面白い作品。キャラクターたちの、あまり人に見せたくないような部分が見えるのが重要な作品。なので、髪やシャツの裏側にそれぞれのキャラクターカラーを入れています。」


カミエラビをCGでアニメーション制作する意義を問われると、

瀬下「まずは僕がCGが好きだから。そして、CGの欠点の部分が、この作品では活かせると考えた異常な世界観をナチュラルな絵柄ではなくむしろCGであればクレイジーな面をうまく見せることができると思います。」と語った。

そして、会場限定でゴローVSホノカのアクションシーンが公開されると会場は大熱狂に包まれ、それぞれ感想を問われると、じん「ホノカがスーパーマーケットで買った生肉を使っているところが好き。」大久保さん「面白そう。今クリップをみてじんさんと同時に面白そうだね。と顔を合わせました。」ヨコオ「こんなに面白そうなのにTwitterのフォロワーが伸びなくて宣伝プロデューサーが悩んでいて、いまTwitterがいろんな制限がかかっててさらに困っている。応援してください。」とポロリ。

そして、最後に来ているファンへメッセージが送られました。

ヨコオ「マスクを見つけたら教えてください。そして今日は集まってくれてありがとうございます。放送を楽しみにしていてください。」

瀬下「日本でアニメが盛り上がって、有名な原作のある作品がアニメ化たくさんされていますが、この作品のようにオリジナルでチャレンジングなものを作っていくには皆さんの応援が必要なので、ぜひ観て楽しんでください」

じん「みなさんに愛してもらえるキャラクターがたくさんいるので、ぜひ好きなキャラクターを見つけて応援してほしいなと思います。良い宣伝施策のアイデアがあったら、公式Twitterに送ってあげてください。」

大久保「自分のキャラクターがCGになるのが初めてで、とても気に入っています。このキャラクター達がどう画面を動くのか、楽しみにしていてほしいです。」

クリエイター陣のトークに会場は大歓声に包まれて幕を閉じました。